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 花回廊では花の季節を「春・夏・秋・冬」と分けていますが、花の記事が掲載された日付を元に、以下のように区分けしています。
▼春(春の頃)  3月〜5月
▼夏(夏の頃)  6月〜8月
▼秋(秋の頃)  9月〜11月
▼冬(冬の頃)  12月〜2月
   
えひめ花回廊
 名桜散見(9)
金竜桜<越智郡菊間町池原> 1994/04/09

【樹高20メートル、堂々の大木】
うす紅色の見事な花房が美しい掌禅寺の金竜桜
 越智郡菊間町といえば、海岸沿いに発展したかわらの街との印象が強い。たまさか街を通っても、菊間川に沿い、東南東へ約一・五キロ山手へ入った門前(もんぜ)地区の金毘羅山掌禅寺(こんぴらさんしょうぜんじ、内藤豊洲住職)の名桜「金竜桜」を見ることはできない。
 桜の巨樹古木が、おおかたそのように「金竜桜」も樹種はエドヒガン。早い年なら春の彼岸には咲き始める。今年は例年より一週間遅れ、ソメイヨシノとほぼ同時の四月第一週に咲きそろった。土地の古老が「子供のころから大木じゃった」というが、樹齢は不明。根回り約二メートル、樹高は二十メートルもある堂々たる木。
 名前の由来は、同寺の山号がもと金竜山だったことによる。住職によれば、金竜の山号は東京・浅草の観音様がそうだし、各地にある。掌禅寺は本尊の延命地蔵のほか旧野間郡一郡一社の金毘羅山大権現も祭っており、分かりやすいだろうと金毘羅山とした。
 「昔は、海運関係の人など多くの参拝がありましたが…」と住職夫人。住職も「野間郡の庄屋一統が勧進元となって江戸相撲をやった時代もあった。庄屋に支えられていたようです」と語る。往時に比べれば、寺のにぎわいはやや少なく見うけたが、花の季節だけは違う。
 寺の裏山で農作業に余念のない同所、農業白石晴美さん(62)は「毎年見てますが、今年はとびきり見事」とほめる。土地の人びとは「あの桜が咲いたら春」と金竜桜の開花を季節感でとらえる。仕事を終えて「一杯やろう」とわざわざライトアップのための照明器具を持ち込む人もいて、散りやすい花を惜しんだ。

     
県内桜の名所

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