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花回廊では花の季節を「春・夏・秋・冬」と分けていますが、花の記事が掲載された日付を元に、以下のように区分けしています。
▼春(春の頃) 3月〜5月
▼夏(夏の頃) 6月〜8月
▼秋(秋の頃) 9月〜11月
▼冬(冬の頃) 12月〜2月 |
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▼名桜散見(2)
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野福峠の並木(東宇和郡明浜町) |
1993/04/15 |
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【宇和海に映える薄紅 篤志家植え保存会継ぐ】
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半世紀を超えて咲き続ける
野福の桜。 中旬入りで満開に |
宇和盆地から東宇和郡明浜町へは野福峠を越える。最近開通したトンネルを車で抜ければ、アッという間だが、昔はつづら折りの道を徒歩か、たまさか通るバス利用の往来だった。そんな峠の旅人にとって春は心楽しい季節だった。
峠から法花津湾の海辺へ―沿道にある数百本の桜が一斉に花を付ける眺めが待っていた。薄紅色の桜は、宇和海の青に映えて息をのむばかり。遠桜は白雲を浮かべたよう。まさに値千金。そんな春は、半世紀を超えた今も変わらず、人々の目を楽しませている。
桜街道は地元・俵津出身の故・尾下正氏の篤志で昭和初期に誕生―が定説。だが詳細を知る人は少ない。妻のヨシさん(78)も「自慢話をする人じゃなかったから…」と多くを語らず「軍へ入隊後、勤務していた役場から出た給料を“もらえない”と村へ寄付、青年団と桜苗を買って植えたらしい」とだけ話した。氏は後に地元農協組合長などを務め、七年前に七十四歳で亡くなった。
かつて桜並木は各所にあった。だが道路改良などで他の樹木に代わった。「桜は寿命が短い」などが理由だ。いま同町では野福の桜を再評価、平成元年、桜保存会(宇都宮日出門会長)を結成。枯れたり戦時中に切ったりした部分に約四百本を植え保護に努めている。
町でも最近、峠の中腹に公園を建設、さらに駐車場増設を計画中。花見客の誘致が町起こしにつながると懸命の努力を続けている。毎年の桜祭りは確実に遠来の客を増やし、野福の桜人気はいや増す勢いだ。
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